ご両親と同居していないので、お寺や仏壇のことは両親に任せており自分の宗派がわからない。
そんな方もいらっしゃるようです。
ここでは宗派がわからない場合の宗派の探し方について紹介します。
| 目次 |
| 1.お寺の名前をパソコンで検索する |
| 2.ご本尊から判断する |
| 3.脇侍から判断する |
| 4.戒名・梵字から判断する |
| 5.まとめ |
1.お寺の名前をパソコンで検索する
「宗派はわからないけど、お寺の名前ならわかる」とおっしゃて来店されるお客様は多いです。
こんな場合は、パソコンやスマホの「Google」や「Yahoo」などのポータルサイトで「お住まいの地域 お寺の名前」を入力して検索してみてください。
検索結果にお寺の住所や電話番号と共に宗派も記載されているため、ご自分の宗派も知ることができるはずです。
それでも分からない場合は、お近くの仏壇店へご相談してみてください。
きっとお役に立てるはずです。
〈例〉
【長崎県佐世保市「片山寺」の場合】
ポータルサイトの検索枠に「佐世保市 片山寺」で検索してください。
2.ご本尊から判断する
お仏壇の中心にお祀り（ご安置）するご本尊の仏像や掛け軸は宗派によって異なります。
そのため、ご自宅や実家のご本尊から宗派を知ることが出来ます。
【宗派別ご本尊】
臨済宗・曹洞宗※天台宗の場合もある・・・釈迦如来（しゃかにょらい）
日蓮宗・・・お曼荼羅（まんだら）
真言宗・・・大日如来（だいにちにょらい）
浄土宗・・・船立弥陀如来（ふなたちみだにょらい）
浄土真宗本願寺派・・・阿弥陀如来立像（西弥陀）
真宗大谷派・・・阿弥陀如来立像（東弥陀）
天台宗・・・座弥陀如来（ざみだにょらい）
天台宗は特定のご本尊はなく、お寺によってお祀り（ご安置）している仏様が違いますが仏壇については座っている阿弥陀如来（座弥陀）が多いようです。
そのため座弥陀であれば天台宗ということが分かります。
3.脇侍から判断する
ご本尊である程度の宗派がわかっても、曹洞宗や臨済宗、釈迦如来をご本尊とする天台宗はご本尊のみでは宗派を区別することができません。
そこで、お仏壇のご本尊の両脇にお祀り（ご安置）されている脇侍も宗派によって異なるため、脇侍を確認することで宗派を判断することができます。
【宗派別脇侍】
曹洞宗・・・向かって左「常済大師」瑩山 向かって右「承陽大師」道元
真言宗・・・向かって左「不動明王」 向かって右「弘法大師」
天台宗・・・向かって左「伝教大師」 向かって右「天台大師」
浄土宗・・・向かって左「法然上人」 向かって右「善導大師」
浄土真宗本願寺派（西）・・・向かって左「蓮如上人」 向かって右「親鸞聖人」
真宗大谷派（東）・・・向かって左「九字名号」 向かって右「十字名号」
臨済宗・・・向かって左「栄西禅師」 向かって右「達磨大師」
※臨済宗については、お寺によって脇侍が異なるため、上記以外の脇侍がお祀り（ご安置）されていた場合はお近くの仏壇店に確認してください。
日蓮宗については唯一「お曼荼羅」をご本尊としているため、脇侍での判断が必要ない宗派となります。
4.戒名・梵字から判断する
お位牌や過去帳には、故人さまの没年月日や俗名（生前のお名前）、戒名などを記してお祀りされています。
次は、このお位牌や過去帳に記されている戒名や梵字から宗派を判断する方法をご紹介します。
【戒名から判断する】
本来、戒名とは出家して仏の弟子になったものに授けられる名前です。
現在では、亡くなった方に対して菩提寺の住職が戒名を授けられるのが一般的となっています。
位牌の表面に記されている文字列は、もともとは俗名と故人さまの行いをもとに経典にちなんだ二文字で構成されています。
この二文字に院号・道号・位号が加わり総じて戒名と呼ばれています。
〈戒名の構成図〉
この戒名にも宗派によっては違いがあります。
真言宗
位号「居士（信士）・大姉（信女）」の下に「位」が付いて「居士位（信士位）・大姉位（信女位）」となっている。
浄土宗
道号（浄土宗の場合は誉号）二文字の下の文字が「誉」になっている。
浄土真宗本願寺派・真宗大谷派
院号の次の文字もしくは頭が「釈」もしくは「釈尼」から始まっている。
日蓮宗
上から数えて6番目の文字が「日」になっている。
それ以外の宗派や、お寺・地域によっては戒名に違いが無いのでその場合は宗派を特定することは出来ません。
【梵字から判断する】
戒名の上に宗派によっては「梵字」と呼ばれる宗派特有のマークが記されている場合があります。
〈梵字〉
上記の梵字が付いていれば、表の梵字の上に記載されている宗派だということがわかります。
5.まとめ
宗派は、お寺の名前が分かればネットで検索することで特定できると思います。
お寺の名前が分からない場合は、こちらの記事を参考にしてみてください。
お寺や地域によっては当てはまらないこともありますので、正確に知りたい場合、まずは近くの仏壇店へ相談するようにしてください。
